建築デザイン

プラウドシティ仙台上杉山通

メインビジュアル

仙台の杜の記憶を未来につなぐ 大規模レジデンス

緑豊かな東北大学雨宮キャンパス跡地に誕生した、全209戸の大規模マンション「プラウドシティ仙台上杉山通」。仙台の杜の記憶を残しつつ、永住に足る都市型レジデンスをいかに生み出していったのか、その経緯とデザインの見どころを担当者が語ります。

木々がランダムに並ぶ「杜」を表現した外観

敷地はいちょう並木が続く愛宕上杉通りに面した角地で、仙台の人には馴染み深い東北大学農学部があった雨宮キャンパス跡地です。市街地に近い場所にありながら長く緑や歴史を育んできた土地といえます。しかも、南側にはスーパーマーケットを含む商業施設、西側には医療施設が計画されており、利便性に加え、一体開発による美しいランドスケープデザインも魅力の一つです。

この地に大規模マンションを計画するにあたり、テーマとしたのは「杜」です。杜の中にいるような居心地のよさと、プラウドならではの上質さを併せ持つ、都心の永住型レジデンスを目指しました。そこで、外観は枝葉や木が不規則に重なり合う自然の杜のように、縦と横のラインがランダムに入った「個の集合体」をデザインしました。ガラス手摺の色をはじめ、横方向に伸びるアルミのルーバーの色を変えたり、マリオンという縦方向の部材を随所にバランスよく配置することで、街のランドマークにふさわしく、かつ周辺環境に溶け込む表情をつくり出しています。最終形に行き着くまでには、何十パターンもイメージパースを描いて検討しました。

北東の角には「キャンパスガーデン」と名づけた、街に開かれた庭を設け、一部、既存の樹木も移植しました。また、その脇には公共レンタサイクル「ダテバイク」を10台設置。マンションの住人はもちろん、地域の住民も活用できる場やサービスを採り入れ、地域貢献を果たしています。

開放感と緑の眺めが魅力のエントランスホール

愛宕上杉通り沿いにあるエントランスは、両サイドに木のルーバーを設け、外からもひと目でここが中心とわかるようにデザインしました。右脇の裏手に車寄せがあるため、ルーバーは目隠しの役割も担っています。

エントランスホールとラウンジは2層吹き抜けのダイナミックな空間です。柱に木目のシート、梁にはガラスを貼ることで、構造上の柱や梁の存在感を和らげました。吹き抜けに面した壁面の木のルーバーも、色や奥行きの寸法を変えることによって、自然のランダムさを表現しています。

ホールの奧にはやわらかなカーブを描く壁に囲まれたライブラリーが連続し、本や雑誌がゆったり閲覧できます。間仕切り棚や、天然のグリーンと組み合わせた壁面の本棚には、杜をテーマにした本を配しました。

車道に面したホールやライブラリーの外には、緩衝地帯として植栽を設けています。中から外を見ると、2列に配した植栽の奧より手前が低くなっているので、ボリュームある緑の眺めが楽しめます。

エントランスからエレベーターに至る通路の壁面を彩るのは、土地の記憶をとどめるオリジナルのレリーフアートです。タイルの 一枚一枚に、イチョウやナラ、サクラなど、以前大学のキャンパスにあった木々と同じ樹種の葉を描きました。

多目的に活用できる2階の共用スペース

幅広い世代の親睦が自然と図れるよう、2階にもさまざまな共用スペースを用意しました。まず「コミュニティプラザ」はパーティー、会合、料理教室など、多目的にご利用いただけるスペースです。キッズスペースには、旧東北大学農学部の守衛室をイメージした壁面収納も設けています。

キッチンのあるパーティースペースとキッズスペースは格子状の間仕切りでゆるく仕切られた一体の空間なので、子どもの様子を見ながらお母さん同士が会話を楽しむといった使い方ができます。隣にはランドリーも備えており、大物の洗濯やまとめ洗いをしている間、キッズスペースでお子さんを遊ばせることも可能です。

また、「スタディラボ」は窓の外の緑を眺めながら仕事や勉強に集中できる場で、個室も完備しています。自然の中にいるような雰囲気を大切にデザインしました。

未来へと継承する杜の記憶

各住戸のプランで特に気を配ったのが、収納です。大半の住戸に対して、玄関または個室の収納のいずれかを2タイプから無償で選べるメニューを用意しました。たとえば、玄関収納で「クロークタイプ」を選ぶと、収納の脇にベビーカーがスマートに収まるスペースが確保できます。それぞれの家族に合う収納の形は世代やライフスタイルに応じて異なるため、使い勝手が向上することで少しでも空間がすっきりし、ゆとりある暮らしにつながればと願っています。

なお、この敷地は医療施設や商業施設もある大規模複合開発区域にあるため、災害時でも供給が継続する中圧ガス管を導入しています。東日本大震災クラスの地震が起こってもガスが止まらないことも、この物件ならではの大きなメリットです。

今後、お住まいになる皆さんはもちろんのこと、地域の皆さんにも、かつての「杜」の記憶を受け継いだこの建物に、少しずつ愛着を感じていただけるようになれば幸いです。

インタビュー

野村不動産 仙台支店 住宅事業部事業課 柳 竜馬

入社10年目で、東京から仙台にきて2年半ほどになります。支店では土地取得前から設計、現場監理、アフターサービスまで一貫して関われるため、大変ですがやり甲斐があり、一度赴任してみたいと思っていました。仙台は生活しやすいですし、担当するエリアも適度な規模で、設計や施工の関係者も馴染みの方が多いので、そのチームワークのよさが建築の質の向上につながっていると感じます。これまで代々の担当者がここで築いてきた良好な関係を大事にしながら、仙台エリアの物件の質をさらに高めていければと思っています。

プラウドシティ仙台上杉山通

プラウドシティ仙台上杉山通

免震構造採用。全209邸のプラウドシティ

所在地
宮城県仙台市青葉区堤通雨宮町
交通
仙台市地下鉄南北線 「北仙台」駅 徒歩10分
JR仙山線 「北仙台」駅 徒歩9分
総戸数
209戸
竣工
2020年1月

※掲載の情報は、2020年3月時点の情報です