建築デザインプラウドシティ国立

人と緑のつながりを継承し、新たな交流を育む

「プラウドシティ国立」は約2.7ヘクタールの広大な敷地に建つ、総戸数589戸(非分譲住戸207戸、募集対象外住戸1戸含む)の大規模マンション。団地の建替えプロジェクトによって誕生したもので、地域住民も往来できる街路や庭、木造の共用棟など、見どころが満載です。長く住み継がれてきた団地の緑や人のつながりをどのように継承し、新たな街づくりに生かしたのか、デザインのポイントを担当者が解説します。

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建物デザインや共用空間の魅力を映像でご覧いただけます
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街に馴染む色合いとたたずまいをめざした外観デザイン

国立の桜の名所として知られる「さくら通り」に面した敷地にはかつて、9棟から成る5階建て・総戸数298戸の「国立富士見台団地」が建っていました。老朽化やインフラの劣化など多くの課題を抱えていたため、竣工後約50年が過ぎた頃から建替えの具体的な検討を開始。長い年月をかけて建替え決議の成立に至り、約3年の工事期間を経て新しいマンションに生まれ変わったのです。

敷地配置イラスト

建物は東西2棟で、高さ制限の緩和を受けたことで、ゆとりのある配置計画を実現しました。その結果、豊かな緑を確保した住環境が生まれました。その背景には「国立市まちづくり条例」が関わっています。この条例には、良好な地域環境の創出に寄与すると認められた開発事業について建物高さの緩和が適用される制度があり、今回の計画では南北貫通通路の再整備、さくら通り沿いの景観対策、地域貢献施設と歩道状空地の設置、緑化計画などが認められ、最高高さが一般基準の19mから特例基準の25mに緩和されました。

さくら通り沿いのファサードは長大な印象を軽減するため、壁面を後退させる部分を設けてボリュームを分節し、手すりのデザインやタイル張りの隔て板などによって変化をつけました。また、文教エリアにふさわしい落ち着いた表情を出すべく、従前の団地と同じ5階まではダーク色のタイルを採用し、6~8階は空に溶け込む反射ガラスによって軽やかさを演出しています。

既存樹を生かし、地域に開かれた庭や街路をつくる

敷地には以前から、地域に開かれ、学校の通学路でもある南北貫通通路がありました。この通路をゆるやかにクランクさせて豊かな植栽を配し、随所にベンチを設けるなどして、散歩や休憩が楽しめる緑道として再整備しました。

さくら通りの歩道沿いにも樹木を植えてリズムをつけ、石のベンチを配し、変化のある景観づくりを心がけました。足元にランダムに埋め込んだ敷石は、以前、通り沿いにあった石積みの石を再利用したもので、当時の面影を伝えています。

敷地内には、在来種を中心とした樹木や既存樹のケヤキが植わった「迎えの庭」、子どもたちの遊び場にもなる「集いの庭」、四季折々の花が咲く「散策の庭」など、趣の異なる庭を設けました。「迎えの庭」と「集いの庭」は地域にも開放されています。これらの庭には権利者の皆様のご要望を反映し、工事の動線に支障のない範囲で既存樹を残しました。残した木は計16本で、うち2本は移植しています。

ダイナミックなゲートを抜け、木造の共用棟へ

マンションにはエントランスが複数ありますが、主要なアクセスルートとなるJR国立駅行きのバス停が近い西側に、マンションの「顔」にふさわしい、大庇のある車寄せを設けました。右端に見える大木は既存樹のアカマツです。

大庇をくぐって前庭を奧に進むと、ダイナミックな曲線を描いた天井の木調ルーバーが目を引くエントランスゲートに到達します。このゲートは地域の皆様も自由に通り抜けることができます。人の手と手が重なり合う様子を表現したルーバーは施工の難易度が高く、設計や施工に携わった方々と協力してつくり上げた大作です。

エントランスゲートを抜け、集いの庭をさらに奧へと進むと、カーブした屋根が特徴的な木造の建物が見えてきます。これは独立した共用棟で、居住者が活用できるさまざまな共用施設がまとまっています。

木造棟の内部も天井のルーバーが印象的な空間で、写真は読書や勉強の場として利用できる落ち着いた雰囲気の「もみじラウンジ」。奧の造りつけのカウンターは伐採せざるをえなかった既存樹を板材として再利用したものです。

「もみじラウンジ」の外に連続するテラスには、既存樹を移植したモミジと新たに加えたモミジを一緒に植え込みました。

一方、「さくらラウンジ」はキッズコーナーを備え、お子さんを見守りながらお茶や会話も楽しめる、オープンな多世代交流の場。ランドリーも併設しています。

一角にある大きな木のテーブルは、既存樹の桜とケヤキをはぎ合わせたもので、職人さんの労作です。

木の温もりが感じられる多様な共用空間

各棟内にも多様な共用空間があります。写真はさくら通りに面したD棟のラウンジとエントランスです。ここはJR南武線の谷保駅でアクセスする際、最寄りの入口となるため、スペースを広めに取り、こちらもマンションの「顔」となるデザインをめざしました。壁には残すことができなかった既存樹の桜の断面を生かしたアートを飾り、外から内にかけて連続させた壁面の黒いボーダー部分には、館名とともに桜の花びらの図柄をあしらっています。

このマンションには、棟ごとにデザインが異なる6つのラウンジがあります。いずれも木調のルーバーや既存樹を生かしたアートなどを配した、木の温もりが感じられる空間です。

ゲストルームは和室と洋室の2室があります。和室は囲碁や将棋ができるスペースがほしいという権利者の方々の声に応えて設けたもので、宿泊用だけでなく懇親の場としても使えます。

さらに、キッチンや子どもの遊び場として使える小上がりを設けたパーティールーム、一角に個室を完備したスタディルームなども用意しました。

「プラウドシティ国立」が、長い時間をかけて育んできた豊かなコミュニティや緑を未来につなぎ、新しい入居者の皆様や地域の方々にも広く愛される存在になることを願っています。

本記事でご紹介している「プラウドシティ国立」の魅力は、動画でもお楽しみいただけます。

建物デザインや共用部の空間構成を映像でご覧いただくことで、プラウドが描く世界観や暮らしのイメージを、より具体的に感じていただけます。
野村不動産プラウド公式YouTubeチャンネルはこちら。

インタビュー

野村不動産 開発企画本部マンション再生推進部建築推進課 洲崎志織

このプロジェクトには、団地が建つ頃から携わり、解体、建設、そしてお引き渡しに至るまで、まちと住まいが新たな姿へと生まれ変わる過程を見届けることができました。
内覧会やお引き渡しの際には、約3年にわたる仮住まいを経て新たな住まいへ戻られる権利者の皆様の期待と喜びがひしひしと伝わり、深い感慨を覚えました。特に、団地の記憶を受け継ぐ既存樹を再利用したテーブル・アートに手を添え、懐かしい風景に思いを馳せる権利者様の姿に触れたとき、この建替え事業が持つ大きな意義を改めて実感しました。
長年育まれてきたコミュニティを、新しいマンションにおいてもさらに豊かな形で未来へつないでいきたい――そんな権利者の皆様の想いに接し、私自身も新たな歩みをこれからも見守り続けていきたいとの決意を新たにしています。

プラウドタワー相模大野クロス

プラウドシティ国立

文教都市「国立」に誕生する総戸数589戸大規模建替プロジェクト/南向き中心・70㎡超中心の専有部計画

所在地:東京都国立市富士見台一丁目28番地1,22(地番)
交通 :JR中央線快速 「国立」駅 徒歩20~23分、
    または、立川バス「国立駅南口」行きバス約7分
    「国立高校前」バス停 徒歩4~8分
    ※所要時間は、時間帯及び道路状況により異なります。     JR南武線 「谷保」駅 徒歩9~12分
総戸数:589戸(非分譲住戸207戸、募集対象外住戸1戸含む)
竣工 :2026年3月竣工済み

※掲載の情報は、2026年8月時点の情報です

※掲載の敷地配置イラストは計画段階の図面を基に描いたもので、実際とは異なります。外観の細部・設備機器等及び周辺建物・電柱・架線・標識・ガードレール等につきましては一部省略または簡略化しております。植栽につきましては特定の季節の状況を表現したものではなく、竣工時には完成予想図程度には成長しておりません。