建築デザイン

プラウド綱島SST

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次世代のスマートシティに誕生した
省エネで快適な先進の集合住宅

多種多様な企業・団体が知恵と技術を結集してつくり上げた次世代都市型スマートシティ「Tsunashima SST」。その一角に誕生したのが「プラウド綱島SST」です。先進技術を採り入れ、環境面に配慮した最新マンションの見どころを担当者が語ります。

異業種がともにつくり上げた新しい「街」の一角に完成

「プラウド綱島SST」は「Tsunashimaサスティナブル・スマートタウン(Tsunashima SST)」と名づけられた、新たな街の一角に誕生した次世代都市型マンションです。

「Tsunashima SST」とは、パナソニックの工場跡地である37,900㎡の広大な敷地の再開発プロジェクトです。代表幹事であるパナソニックと野村不動産が中心となり、多種多様な企業や団体が参画し、協議を重ねながら街づくりを進めてきました。先進的な技術を採り入れつつ環境面に配慮し、長く持続可能な街を目指しています。

敷地内には、商業施設、技術開発施設(YTC)、エネルギーセンター、水素ステーション、国際学生寮など、さまざまな建物が建てられました。「プラウド綱島SST」は表通りの綱島街道からは奥まった南東の角地にあります。

街全体の統一感を考えて外観や植栽やアプローチをデザインする

建物の外観については、四周にゆとりがあることもあって、どちらの方角からも美しく見えるように気を配りましたが、特に南東側のファサードは長く連続しているため、地域とのスケールに合わせ、分節したデザインによって表情をつけています。

建物の顔となるエントランス側について、綱島街道のコーナーからの技術開発施設(YTC)のファサードとケヤキ並木の連続性を意識しました。

技術開発施設(YTC)は波打つガラスの壁面越しに見える木製のブラインドが印象的ですが、南側のバルコニーの軒裏はその色味に合わせてデザインしたものです。一見、木のように見えますが、実は樹脂系の素材を吹き付けたもので、間に溝をつけることによって板張りのようなイメージに仕上げています。

そうした外観のデザインや色味については、計画段階から協議を行って決めていきました。舗道用のブロックの素材やデザイン、植栽についても同様で、各事業者と何度も調整を重ね、デザインコードを策定した結果、統一感ある街並みができあがりました。

「綱島」の地名の由来から発想した水辺をイメージした開放的な共用空間

今回、全体が緑あふれる街づくりを目指していることもあって、エントランスは自然が感じられる開放的な空間にしたいと考え、半屋外のアウターラウンジと、ガラスで仕切ったインナーラウンジの二つを設けました。

綱島という地名は、「州の中の島」とか「津の島」から来ているという説と、「連なり島」から来ているという説があり、今の鶴見川がまだ東京湾の入江だった時代には、現在、綱島神社や綱島公園などがある高台は中州に点在する島だったそうです。

そうした地名のいわれからインスピレーションを得て、共用空間全体を水辺に島々が浮いているようなイメージでデザインしました。

たとえば、入口を入ってすぐ右手の柱の間にあるガラスのオブジェは、水の流れを表現しています。また、アウターラウンジの外側やインナーラウンジの周囲に敷き詰めた玉砂利も、水に見立てたものです。

壁面も、水のゆらぎが感じられるような意匠のタイルを貼りました。足元は浮いて見えるように間接照明を仕込み、明るい色味を選んでタイルを貼り分けています。

最先端の技術と自然を生かした設計を両立させた居心地のよい住まい

建築内には、次世代の都市型マンションならではの魅力がちりばめられています。

共用部のエントランスには新しい試みとして、デジタルアートを採用しました。ガラス面にプロジェクションマッピングの映写機を用いて、季節を感じさせる映像を映し出す仕掛けです。また、エレベーター脇の壁面にはデジタルサイネージを採り入れ、現在はマンション内のお知らせや天気予報、街の情報などを提供しています。

次に専有部においては、IoT技術を活用し、各戸に1台のタブレット端末「プライベート・ビエラ住宅機器コントローラー」を用意しました。この端末を使えば、場所に制約されることなくインターホンの応答、お湯張り、エアコンや照明のオンオフなどができるうえ、スマホにアプリをダウンロードすれば、帰宅前にエアコンを付けるといった遠隔操作も可能になります。

その一方で、自然の力を生かす「パッシブ設計」を採用しているのも大きな特徴です。たとえば、玄関ドアとサッシは通風口付きなので、自然の風が通りやすくなります。また、室内に柱や梁の出っ張りがない「アウトポール設計」を採用し、リビングやキッチンなどの下がり天井をなくしたことで、全体に天井が高くすっきり見えるだけでなく、光や風も室内に取り込みやすくなるのです。 先進的な技術だけでなく、こうした環境面への配慮が、お住まいになる方の心豊かな生活を、長く持続させることにつながるのではないかと思っています。

写真 : 新 良太

デザイナーインタビュー

野村不動産 住宅事業本部事業推進二部 新妻 みなみ

学生時代は環境系の学科で学び、街づくりに興味を持っていたので、入社早々大きな事業にかかわることができ、本当に貴重な経験でした。マンションの共用部や外構が完成するのと同時期に、商業施設や学生寮など、他の建物の外観も姿を見せ始めました。パースで見ていた通りの街が具現化された感激は今も忘れられません。各事業体との調整は大変でしたが、これからももっと知識を磨いて、多様なプロジェクトに携わっていきたいです。

プラウド綱島SST

所在地
神奈川県横浜市港北区
交通
東急東横線「綱島」駅 徒歩11分
総戸数
94戸
竣工
2018年2月