「板橋」は交通利便性と心地よい住環境が調和した、穏やかな時間が流れる街です。個人商店が並ぶ商店街に、ゆったりとした空気が漂う住宅エリア。石神井川沿いの桜並木など、心やすらぐ自然にも恵まれています。中山道「板橋宿」をルーツに歴史を重ねてきたこの街は、現在、再開発が進行中。昔ながらの暮らし心地を大切にしながら、未来へと進化を続ける「板橋」の街を歩きます。
「池袋」駅へ1駅3分。「新宿」駅へ2駅9分。どちらもJR埼京線「板橋」駅からの所要時間です。アクセスに優れた街「板橋」を端的に示す数字といえるでしょう。「板橋」はマルチアクセスがかなう街でもあります。徒歩圏内に都営三田線「新板橋」駅と東武東上線「下板橋」駅。「板橋」はアクティブに暮らしたい方に魅力的な街です。
充実した買い物環境も、この街での快適な暮らしを支えてくれます。駅前に商店街が広がり、スーパーマーケットから個人商店まで多彩な店が揃っています。忙しい日は効率よく、時間に余裕がある日はお気に入りの店を巡る。そんな気分に合わせた買い物が楽しめます。
惣菜店や和菓子店といった昔ながらの店があるかと思うと、すぐ近くに新しい感覚の店があるのもこの街の面白いところ。例えば「仏蘭西舎すいぎょく」。一軒家のフレンチレストランで、木の温もりあふれるインテリアは飛騨高山の工芸集団が手掛けています。窓の外に広がる緑を眺めながらの食事は至福のひと時です。居心地の良さではカフェ「kiki:器々」も外せません。目利きのコレクターである店主が集めたアンティークや現代作家物の器でお茶やスコーンを味わいながら、ゆったりと過ごせます。「Flower&Plants tette」はフラワー業界での長い経験を持つご夫妻が2023年に開店した店で、都会的なセンスが評判です。店名は「花を通じて『手から手へ』想いをつなげたい」という願いから。贈り物はもちろん、自宅でも。ご夫妻の優しさが感じられる花々が暮らしを彩ります。

「板橋」は散策も楽しい街。石神井川沿いの桜並木や、今もあちらこちらで感じられる宿場町の佇まい。少し足を伸ばせば「板橋」駅周辺とは違った個性を持つ「仲宿商店街」。「植村冒険館」や「板橋こども動物園」といったファミリーで楽しめる施設も揃っています。
現在、「板橋」駅西口では大規模な再開発が進んでいます。駅前広場や歩行者空間の整備、防災性の向上、公園やオープンスペースの充実など、街全体の暮らしやすさを高める計画です。歴史ある街並みを大切に受け継ぎながら、新たな魅力を育んでいく──。「板橋」は、これからも住みたい街として進化を続けていきます。
夏を彩るものといえば、ビールと答える方も多いのではないでしょうか。では東京で初めてビールが造られた地をご存知でしょうか。諸説ありますが、明治6(1873)年、宿場町「板橋」でビールが醸造され、人々に親しまれていたと伝えられています。旅人たちは、この地で味わう爽快な一杯で旅の疲れを癒やしていたのかもしれません。
そんなビールゆかりの地「板橋」に、クラフトビールを存分に味わえる場所があります。「TOKYO ALEWORKS TAPROOM 板橋本店」です。
「いらっしゃいませ。私たちは東京のビール発祥の地といわれている『板橋』で、クラフトビールの可能性を追求し、新しいビールカルチャーを発信していきたいという思いからスタートしました……なんて言うと少し堅苦しいですね。お客様にはそんなことは気にせず、おいしいクラフトビールとアメリカ料理で楽しい時間を過ごしていただければと思っています」
そう笑顔で迎えてくれたのは店長の五月女裕貴さん 。「気軽に楽しんでほしい」と話す五月女さんですが、その言葉を支えるのは確かな品質です。店舗のすぐ隣には醸造所を併設し、本場アメリカ製設備を導入。経験豊富なブルワーたちが、数々の受賞歴を誇るクラフトビールを醸造。お店ではさまざまなフレーバーの出来たてのオリジナルクラフトビールを楽しむことができます。
「クラフトビールの味わいはさまざまです。すっきりした味、フルーティーな味、酸っぱいビールもあります。こんな味があるんだって発見する楽しみ、ビールが苦手という方も、きっと好みのものが見つかります。この自由さ、楽しさはクラフトビールならではですね」
料理はハンバーガーやチキンウイングなど、本格的なアメリカンスタイル。タコスや巨大なトルティーヤバーガーパイといった、みんなでシェアしながら楽しめるメニューも充実していて、個性豊かなクラフトビールとの相性も抜群です。

「最近はファミリーの方にも多くご来店いただいています。私たちには、みんなが集まる場所になりたい、人と人がつながる地域のハブになりたいという想いがあるんです。このあたりはお祭りが盛んで、店の前はお神輿が通るルートになっています。お神輿が来たら『振る舞いビール』です」
「TOKYO ALEWORKS」はさまざまなクラフトビールを造ってきましたが、代表作といえるのは「東京名所シリーズ」です。「板橋ヒイルラガー」から始まり「浅草モザイクIPA」「六本木ヘイジーナイツ」など全部で12種類。板橋在住のアーティスト 鈴木ひょっとこ氏のモダン浮世絵がラベルを飾っています。
この「東京名所シリーズ」が、近い将来、次の展開を始めます。それぞれの街をテーマにした小説を作り、ウェブサイトや印刷物に掲載。街とクラフトビールの魅力を世界に発信していきます。執筆にあたっては地域の方々へのインタビューをしっかりと行い、郷土の博物館にも取材します。その過程で新たなつながりも生まれるでしょう。
宿場町として人々を迎えてきた「板橋」は、昔も今も、そして未来も、人と文化が行き交う街です。そんな街に暮らす魅力を、あらためて言葉で説明する必要はないのかもしれません。
仕事帰りに一杯のクラフトビールを楽しみ、休日には家族や仲間とテーブルを囲む。そんな何気ない時間が、この街での暮らしを少しだけ豊かに、そして黄金色に輝かせてくれるのです。
写真協力:TOKYO ALEWORKS
※掲載の情報は、2026年8月時点の情報です