「TOYODA BEER」を味わう|【PROUD 公式ホームページ】-プラウドシティ豊田多摩平の森- JR中央線・始発「豊田」駅徒歩9~11分 豊田駅の新築マンション

100年以上の時を経て
蘇った地ビール
「TOYODA BEER」
を味わう

1886年、この東京都日野市でビールの醸造が行われていたことをご存じでしょうか?そのビールの名は「TOYODA BEER(山口麦酒)」。

現存するTOYODA BEERのラベル

山口平太夫氏によって醸造された多摩地区最古のビールでしたが、その歴史は残念なことに長くは続きませんでした。1894年頃に製造が終了。いつしか人々の記憶から忘れ去られてしまったのです。

そんなTOYODA BEERに再び光が当たったのは、2013年のこと。
山口家の敷地内からビール貯蔵庫跡や、ラベル、写真乾板といった当時のものが発見されたのです。

TOYODA BEERを地域の名産へ
復刻に向けたプロジェクト

この調査をきっかけとして、TOYODA BEERの復刻および地域活性化を目的とした「TOYODA BEERプロジェクト」が立ち上がります。
しかし、100年前に製造していたビールの味を知る人間はもちろんのこと、当時の製法に関する資料はほとんど存在しなかったのです。

そのような状況でTOYODA BEER復刻に向けて、白羽の矢が立ったのが福生市にてビールの醸造を行っていた「石川酒造 株式会社」でした。

石川家と山口家は親戚関係にあり、当時ビール醸造において助け合う関係にあったそうです。

石川酒造の広報、小池様にお話を伺いました。

石川家と山口家って親戚関係だったんですか?

おっしゃるとおり、石川家と山口家はかつて親戚関係にあり、ビールにおいて先輩である山口家のビール醸造を参考にしたようです。
当時、醸造に使用するビール窯製造にあたって、山口家で使用していた窯の寸法を計測したメモが残っています。

なぜ「TOYODA BEERプロジェクト」を引き受けたんですか?

一言で言えば恩返しです。ビール醸造において石川酒造は山口家の影響を受けていたこと。また、山口家が日本酒造りを行った際には石川家がそれを手伝ったという話が残ってます。昔からそのような助け合いをする関係だったんです。

TOYODA BEERを復刻させる上で一番苦労したことはなんでしたか?

やはり、当時の製法やレシピが何一つ残っていなかったことです。唯一分かったのは、ドイツ式の醸造法だということ。
ある程度の製造方法は推測できますが、麦やホップをどこから仕入れていたのかなど、分からないことだらけです。

また、当時のビールは絶対に美味しくないはずなので、現代の人の舌に合うような美味しさにこだわって作りました。

現在も続く老舗メーカーに劣らない品質だと記された書簡。
それでも現代のビールと比較できるものではないそう

当時のビールは美味しくないのですか?

現在のビール製造は機材の発達によって、より高品質なものが作れるようになりました。しかし100年も前の機材では、今のような細かな温度管理などはできていなかったはずなんです。

だから、当時の人たちからすれば美味しかったかもしれないけれど、現代のビールよりも美味しいということはまずないと思います。

石川酒造で当時使われていた窯。溶接技術が普及していないため、
この釜もリベット接合によって造られている

冷蔵庫も普及してないから、キンキンに冷えたビール!でもないんですよね。

冷蔵技術もそうですし、そもそもビールの炭酸をしっかり封入できていたかも怪しいです。昔の資料を見ると、「炭酸によってコルク栓が抜けた」という情報が記されているので、炭酸が入っていたのは間違いないんですが、それでも今のようにはいかなかったはずです。

現代版になって復刻したTOYODA BEERはどんな味なのですか?

モルツの深いコクと旨味を感じることのできるビールに仕上がっています。ぜひ自分の住んでいる地域、多摩地区を知ってもらうきっかけとして飲んでもらえればと思います。

石川酒造の手によって、100年以上の歳月を経て復刻したTOYODA BEER

復刻したTOYODA BEERを味わう

現代技術を取り入れることで復刻を遂げたTOYODA BEERは、日野市を中心とした飲食店、小売店にて提供されています。

実際にTOYODA BEERを提供している「BAR&DINING River Side」にていただいてきました。

大人の雰囲気漂う落ち着いた空間で、お酒と絶品のイタリアンを楽しむことができます。

今回は、人気メニューである海老のアヒージョとともにTOYODA BEERをいただきました。

TOYODA BEERは、麦芽の香りと味、そしてホップの爽やかな苦みを感じることができるのが特徴で、ゴクゴクと勢いよく飲み干すのではなく、こうした美味しい料理をつまみながら、じっくりと時間をかけて飲むのがオススメ。

こちらのバーのオーナー内田さんも、TOYODA BEERは、麦芽の一部を焙煎しているので香りよく、コクがあって後味がさっぱりしていると語ります。
また、偶然にもオーナー内田さんは、TOYODA BEER復刻プロジェクトのメンバーでもあるそうで、内田さんの経営する洋菓子店「パティスリー ルパン」では、このTOYODA BEERを使用したパウンドケーキを販売しています。

TOYODA BEERを煮詰めたシロップが使われていて、お酒が苦手な方にもTOYODA BEERを楽しんでもらいたいという想いのもと、商品化したそう。こちらは、日野市のふるさと納税返礼品にもなっています。

このように、多くの人が関わることで100年以上の時を経て復刻したTOYODA BEER。日野市近隣にお住まいの方や、お近くに寄られた際には、ぜひ日野市の歴史を感じながら、ご自身の舌で味わってみてください。

プラウドシティ豊田多摩平の森がある日野市。 多摩川の支流や湧水により、水に恵まれた土地でした。そんな、清らかな水を使って作られたのが、かつてのTOYODA BEER。

多くの人の想いにより時を経て蘇った、その味をぜひ味わってみてください。

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現地周辺イラストMAP

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現地周辺動画(2022年8月撮影)

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現地周辺取材(2022年8月撮影)

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  • ※掲載の環境写真は2022年8月の取材にて撮影したものです。

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