このページをお気に入りに追加する

  • スマートフォンなどにリストを共有できます詳細な物件情報をご覧になれます

STEP4 購入プランの立て方

資金援助を受けるなら、「贈与税」に要注意

お気に入り
資金援助を受けるなら、「贈与税」に要注意

住宅購入にあたって、親や祖父母などの親族から購入資金の援助を受けるという方も多いと思います。
個人から一定額以上の財産を受け取ると「贈与税」がかかります。資金援助を受ける際は、贈与する側・受ける側ともに税の仕組みを理解し、上手に活用しましょう。

今回は、「贈与税」の種類とその仕組みについて解説します。

「贈与税」とは

個人から一定額以上の現金、不動産等の財産をもらった場合、財産をもらった人は「贈与税」を支払わねばなりません。贈与税の税金を支払う人は、財産を取得した個人となります。

贈与税には「暦年課税」と、生前贈与の一種である「相続時精算課税」があり、さらに現在は特例として、一定額まで贈与税がかからない「住宅取得等資金の非課税制度」も適用されています。

基礎控除が受けられる「暦年課税」

住宅購入目的に関わらず、個人から財産を受け取る場合、1人が1月1日から12月31日までの1年間に贈与を受けた財産の合計が110万円(基礎控除額)を超える場合、贈与税の申告をする必要があります。

逆にいうと、年間110万円以下の贈与なら、贈与税はかからないことになります。この仕組みを活用すれば、毎年計画的に贈与を受けることによって、将来の住宅資金を作ることも可能です。

生前贈与の仕組みを活用する「相続時精算課税制度」

60歳以上の親からの贈与について、その贈与税を将来の相続時に精算することを前提として、生前贈与を行うのが「相続時精算課税制度」です。この制度のポイントは、60歳以上の親からの資金援助であれば、2,500万円までは贈与税がかからず、2,500万円を超える部分についても、将来の相続時点まで税金の支払いを先送りできることです。

さらに、自己居住用の住宅の新築や取得、増改築に充てるための「住宅取得資金」を父母または祖父母からの贈与により取得した場合で、一定の条件を満たす場合は、贈与する側が60歳未満であっても、相続時精算課税を選べる特例もあります。

 ただし、いずれの場合も2,500万円を越える部分については将来に繰り延べているだけで、無課税になったわけではありません。相続時に精算すれば、相応の税金が発生する可能性があります。また、この制度をいったん利用すると、それ以降は贈与者が亡くなるまでずっと適用され、途中で暦年課税に変更できなくなる点にも注意が必要です。

相続時精算課税制度の主な要件

非課税枠 特別控除 2,500万円まで
贈与する人 60歳以上の父母又は祖父母
贈与される人 贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の直系卑属(子や孫)である推定相続人又は孫
その他の条件 特になし

相続時精算課税選択の特例

非課税枠 2,500万円
贈与する人 父母又は祖父母(60歳未満も可)
贈与される人 贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の直系卑属である推定相続人又は孫
その他の条件 登記簿上の床面積が50㎡以上で床面積の1/2以上が居住の用に供される、等

※贈与を受けた年の1月1日において20歳以上である、贈与者の直系卑属である推定相続人又は孫であること
※適用期限は2021年12月31日まで

直系尊属から住宅取得資金の贈与を受けた場合の非課税

2021年12月31日までに父母や祖父母などの直系尊属から住宅取得資金として贈与を受け、贈与を受けた翌年の3月15日までに居住した場合、受けた贈与のうち一定額までを非課税とする制度です。

この制度のポイントは、親だけでなく祖父母からも贈与が受けられること、非課税枠内であれば贈与税がかからないこと、そして暦年課税制度や相続時精算制度と併用できることです。

非課税限度額
受贈者ごとの非課税限度額は、次のイ又はロの表のとおり、新築等をする住宅用の家屋の種類ごとに、受贈者が最初に非課税の特例の適用を受けようとする住宅用の家屋の新築等に係る契約の締結日に応じた金額となります。

イ 下記ロ以外の場合

住宅家屋の取得等に関わる契約の締結日 省エネ等住宅 左記以外の住宅
〜 2015年12月31日 1,500万円 1,000万円
2016年1月1日
〜 2020年3月31日
1,200万円 700万円
2020年4月1日
〜 2021年3月31日
1,000万円 500万円
2021年4月1日
〜 2021年12月31日
800万円 300万円

ロ 住宅用の家屋の新築等に関わる対価等の額に含まれる消費税の税率が10%である場合

住宅家屋の取得等に関わる契約の締結日 省エネ等住宅 左記以外の住宅
2019年4月1日
〜 2020年3月31日
3,000万円 2,500万円
2020年4月1日
〜 2021年3月31日
1,500万円 1,000万円
2021年4月1日
〜 2021年12月31日
1,200万円 700万円

省エネ等住宅とは、省エネ等基準に適合する住宅用の家屋であること(断熱等性能等級4、一次エネルギー消費量等級4以上、耐久等級2以上、免震建築物、高齢者等配慮対策等級3以上)。

もし親や祖父母から住宅購入の資金援助を受けられることになったら、上記3つの制度を贈与する側・受ける側ともによく理解し、上手に活用することをお勧めします。なお、贈与を受けるにあたって最も大切なのは、親子間のコミュニケーションです。親、兄弟、子ども、それぞれが納得のいく贈与となるよう、心がけてください。

アドバイザー

アドバイザー・プロフィール

岡本 郁雄(おかもと いくお)さん

ファイナンシャルプランナーCFP®、経済産業省登録中小企業診断士、宅地建物取引士。2004年に独立し、不動産領域のコンサルタントとして、マーケティング業務、コンサルティング業務、講演、執筆など幅広く活躍中。テレビ・新聞・雑誌などメディア登場暦多数。首都圏中心に延べ3000件以上のマンションのモデルルームや現場を見ておりマーケットにも精通、専門家サイトAll Aboutのマンショントレンド情報を担当する。岡山県倉敷市生まれ。神戸大学工学部卒。

※掲載されている情報は、2017年9月時点のものです。

ページトップへ