STEP4 購入プランの立て方

住まいを「買った後」にかかる税金の話

住まいを「買った後」にかかる税金の話

住宅を買った後も、その住宅を保有している限りは、毎年税金を納める必要があります。

今回は、住宅を保有している間は毎年支払わなくてはならない税金や、その住宅を貸したり売ったりする際にかかる税金について解説します。

住宅を保有すると、必ずかかる税金とは

土地や家屋などの不動産を購入した場合、その不動産を保有している間は「固定資産税」と「都市計画税」を毎年支払う必要があります。これらの税は、土地や家屋などの固定資産の所有者に対し、毎年1回、市町村によって課税されます(※1)。

固定資産税は市町村が行う行政サービス等の財源として、都市計画税は都市計画事業の財源として活用される税金で、ともに土地と家屋のそれぞれに定められた「固定資産税評価額」(※2)に基づいて課税額が算出されます。

固定資産税=固定資産税評価額×1.4%(標準税率)

都市計画税=固定資産税評価額×0.3%(制限税率上限)(※3)

固定資産税・都市計画税ともに、住宅用地の場合は税率が優遇されていて、面積に応じて税額が軽減されます。さらに固定資産税については、床面積の要件を満たす新築住宅や長期優良住宅に認定されている場合も、税額が軽減される特例措置が取られています。

※1 東京23区のみ、特例として東京都が課税することになっています。
※2 固定資産税の税額を決める公的な基準で、市町村が3年に1回定めています。
※3 都市計画税の税率は市町村によって異なります。東京23区は0.3%です。

住宅を貸すときは、所得税と住宅ローン控除に注意

住宅を貸した場合、家賃収入から必要経費を差し引いた所得(不動産所得)に対して、所得税が課されます。

給与所得など、ほかに所得がある場合は、それらと不動産所得を合算し、その額に所得税率を乗じたものが、納めるべき所得税額となります。
なお、所得税率は所得が多いほど税率が上がる累進課税であり、同額の不動産所得でも、他の所得が多い人の方が、課税される所得税額が多くなります。

また、住宅ローンの返済中にその住宅を賃貸に出すと、その期間中は、住宅ローン控除が受けられなくなる点にも注意が必要です。

住宅を売るときに納めるべき税金とは

住宅を売る場合、売却益が出たかどうかによって、課税の有無が決まります。

住宅を売ることで得た所得を「譲渡所得」といい、売却価格から売買にかかった費用(購入代金や購入時に支払った税金等を含む)を差し引いて求めます。

譲渡所得 = 住宅の売却価格 ― 売買にかかった費用(取得費+譲渡費用)

譲渡所得がプラスになった場合、所得税が課税されますが、一定の条件を満たせば、「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」(通称:3,000万円控除)を受けることができます。これは、マイホームを売って得た利益のうち3,000万円までが非課税になる特例で、利用できるケースが多いので、覚えておくとよいでしょう。

3,000万円の特別控除を差し引いても譲渡所得がプラスである場合は、その住宅の保有期間に応じて、次のような税率で所得税と住民税が課税されます。

・長期譲渡(保有期間5年以上):20%(所得税15%、住民税5%)
・短期譲渡(保有期間5年以下):39%(所得税30%、住民税9%)

※平成25年から平成49年までは、復興特別所得税として、各年分の基準所得税額の2.1%を所得税と併せて申告・納付することになります。

売却損が出たときに活用できる優遇措置

売却損が出てしまった場合は、売却が新たな住宅への買換えが目的の売却に限り、その損額を他の所得と差し引きして、所得税を軽減する優遇措置を受けることができます(平成29年12月31日までに譲渡する場合のみ)。

<例>年800万円の給与所得がある人が、
買い替えを目的に住宅を売り、1,000万円の売却損が出た場合

給与所得との相殺によって所得がゼロとみなされ、所得税は課税されません。
相殺できなかった200万円についても、翌年以降3年間繰り越して相殺することができます。

このほか、マイホームの売却に関しては様々な優遇措置が用意されていますが、一度適用されると一定期間適用されないものや、特例の併用ができなくなるケースもあるので、税務署などで専門家に確認することをお勧めします。

アドバイザー

アドバイザー・プロフィール

岡本 郁雄(おかもと いくお)さん

ファイナンシャルプランナーCFP®、経済産業省登録中小企業診断士、宅地建物取引士。2004年に独立し、不動産領域のコンサルタントとして、マーケティング業務、コンサルティング業務、講演、執筆など幅広く活躍中。テレビ・新聞・雑誌などメディア登場暦多数。首都圏中心に延べ3000件以上のマンションのモデルルームや現場を見ておりマーケットにも精通、専門家サイトAll Aboutのマンショントレンド情報を担当する。岡山県倉敷市生まれ。神戸大学工学部卒。

※掲載されている情報は、2017年9月時点のものです。