56579有機野菜は農林水産大臣が制定した日本農林規格(JAS)で定められた農薬や化学肥料を使用しない栽培方法により育てられた野菜のことです。具体的には2年以上、農薬や化学肥料を使用していないことなどが条件です。期間中、一度でも農薬を使えば、「有機」という表示ができなくなります。また、遺伝子組み換えの野菜でないことも定められています。ただし、小規模な農家では無農薬で有機野菜を栽培していても認定を受けていない場合もあります。有機野菜ではない野菜も、農薬や化学肥料の使用基準、残留基準を満たしたものが販売されています。厚生労働省により、1日350gの野菜を摂取することが推奨されています。生野菜で全部を食べようとするとカサがあって食べにくいですが、茹でる、炒める、スープにするなど調理することで、簡単に食べることができます。1つの野菜だけでなく、いろいろな野菜を食べるようにすると良いですね。野菜ジュースにするのもおすすめです。自分の好きな野菜をミキサーにかけて手づくりするのもいいですし、時間がなければ市販の野菜ジュースでも良いですよ。市販の野菜ジュースの場合は、砂糖を使っていないものを選び糖分を摂りすぎないようにしましょう。野菜は食べる部位により、葉菜類、茎菜類、根菜類、果菜類、花菜類、莢実(きょうじつ)類に分類します。葉菜類はコマツナやホウレンソウなど葉を食べる野菜で、果菜類はトマトやナスなど実を食べる野菜ということです。大きく分けると、葉菜類や果菜類はビタミンが多く、根菜類はデンプンが多いといえますが、種類が多いので当てはまらない野菜も多いです。栄養面でいえば、色の濃い緑黄色野菜とそうじゃない色の薄い淡色野菜という分類がわかりやすいでしょう。栄養的には緑黄色野菜はファイトケミカルを、淡色野菜は食物繊維を目的に食べると良いでしょう。基本的には食品用のポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存します。野菜は収穫後も生きていて呼吸をしています。活発に呼吸すると味が落ちてしまったり、傷んだりするので、それを抑制する効果があります。葉菜類ではキッチンペーパーで巻いてから、ポリ袋に入れると良いでしょう。イモ類は風通しの良い、日の当たらない常温の場所で保管します。いずれも早めに食べましょう。また、干し野菜にして、保存性を高めるのもおすすめです。薄くスライスした野菜をザルやネットに入れて、風通しの良い場所で6時間ほど干せば完成です。乾燥後は冷蔵庫か冷凍庫で保管します。ニンジンやもやしなどはもちろん、セロリの葉といった、普段は食べない部分も味わいが変わって食べやすくなります。おすすめはキュウリですね。ほんのり甘く、スナック感覚で食べられるようになりますよ。有機野菜とそうじゃない野菜って何が違うの?1日に食べた方がいい量は?食べる部位によって栄養価は違う?保存はどうするのがいい?8根菜類など、そもそも火を通さないと食べられない野菜も多くあります。生でも食べられる野菜なら生食するとビタミンCをたくさん摂取できます。ビタミンAは脂溶性のため、油と一緒に食べたいですし、カサが多いと子どもや高齢者には不向きなので、その時に応じて、さまざまな食べ方をすると良いと思います。ホウレンソウは茹でる湯にごま油を1滴入れると、ごま油の風味がつき、ソテーしなくても食べやすくなります。減塩にもつながるので、おすすめの食べ方です。食べるなら生の方がいい? SUMMER 202115
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