環境と未来への対応

『森林サイクル』で
地球温暖化抑制
国産木材の活用

森のサイクル概念図

持続可能な社会づくりへ、
自然の力と恵みを活かす。

世界中の人々が地球で安定して暮らし続けていくために、世界中の企業が取り組むべき課題があります。その課題解決のために達成すべき具体的目標が「SDGs(持続可能な開発目標)です。プラウドではSDGsで掲げられた目標達成にむけ「環境への配慮」と「お客さまの未来を想う。」を両輪として、商品開発に取り組み続けています。その中で注目しているひとつが国産木材の活用です。

森林サイクルのイメージ

木を植え育て活用する「森林サイクル」で
地球温暖化抑制

日本は国土の約3分の2を森林が占めており、その約6割は人が木を植え育てた「人工林」です。この森林資源は毎年約1億立方メートル程度増加しているのですが、そのほとんどが人工林の成長によるもの。実は人工林の多くが木材として利用可能になっているにもかかわらず、ほとんど使われていないという現状があります。しかも木は成長する段階でより多くCO₂を吸収し酸素を放出しますが、成熟するにつれてCO₂の吸収は減少。一方で木が吸収したCO₂は炭素として木の中に蓄積されるため、建物に木材を使用することは長期に炭素を蓄積することとなりCO₂の固定化につながります。つまり成熟した木は切って使い若い木を植える「植える→育てる→使う→植える」という『森林サイクル』が森の新陳代謝を促すために必要なのです。この『森林サイクル』により森林整備が進むと、土砂崩れなどの自然災害を防ぐという森の動きを発揮することになります。
環境問題への関心が高まるにつれ、木への注目は高まっています。地球温暖化防止や循環型社会の形成等に貢献する観点から近年、低層の公共施設において木造や内装に木材の利用が増えてきました。また木質耐火部材の開発や低コスト・短工期での建設を可能にする部材や工法の開発が進み、建物に木材を利用する気運が高まってきています。

木を活かす先進技術で
集合住宅に新たなる一歩を

社会背景に加え生物多様性保全と資源の持続可能な利用に配慮するという観点から、野村不動産グループでは「国産・FSC認証木材使用促進」を推進。中でも国産木材活用は森林サイクル保全による自然災害の防止やCO₂削減等持続可能な街づくりに欠かせないと認識しています。
2020年より、独立した共用棟を設置する場合は、原則、木造に、独立した共用棟を設置できない中小規模の集合住宅においても、共用部の壁、床などの内装や、建具、家具等に国産木材を使用しております。
木造共用棟を設置した「プラウド練馬中村橋マークス」(2022年竣工)では、構造材に信州カラマツのLVL(単板積層材)を使用しただけでなく、仕上げ材やテーブルや椅子に至るまで国産木材を使用しています。
また、マンションの構造部への国産木材活用にも取り組んでおり、2021年竣工の「プラウド神田駿河台」では、柱・壁などの構造部材の一部、さらに内装材にも国産木材を使用。2023年発売のプラウド参宮橋では構造部、最上階天井、壁面ルーバー等に国産木材を使用し、木と鉄、鉄筋コンクリートを適材適所で使用することで居住環境の確保と木材使用量確保を両立しています。
今後も国産木材の利用を促進し国産材の需要創出を図ることで、森林資源の活用とCO₂の削減に加え、お住まいになる方への健康増進にも寄与し、「環境と未来」を見つめた住まいづくりを通して持続可能な社会づくりに貢献していきます。

プラウド参宮橋 完成予想図
構造 CLT、天井、壁面ルーバー等に国産木材を用い、
建物全体で約80m3の国産木材を使用
中庭・共用棟

プラウド練馬中村橋マークス
(2022年度グッドデザイン賞受賞)

敷地の中心に、経年するほどに表情を豊かに変えてゆく『国産木造棟』を中心とした四季の中庭空間を創出しました。国産木材の表情にあふれた木造共用棟と隣地の借景を計算して計画することで奥行きある空間となっています。住まう方全員が憩いの場を楽しむことができます。

(2022年竣工・分譲済)

木のサードプレイス
ー木造共用棟のある暮らしー

室内完成予想CG

プラウド神田駿河台
(2021年度グッドデザイン賞「グッドデザイン・ベスト 100」選出)

建物の構造に木質系構造部材を採用。
木肌が現わされた表面を住戸内に活かし、木の質感を感じるナチュラルな印象の居住空間に仕上げました。
さらに共用エントランスの壁、住戸内の壁や天井の一部に無垢の杉材を使用。住むことが環境への貢献になるという想いをデザインしています。

(2021年竣工・分譲済)

集合住宅に国産木材を活用
~事例 プラウド神田駿河台~

健康への貢献が実証されつつある、
木の効用

イメージ写真

睡眠の質を向上し、
知的生産性をアップ※1

内装の木質化率を高めた部屋は、リラックス効果により良質な睡眠をもたらすことがわかってきました。
睡眠後、日中の知的生産性を高める傾向も現れています。

イメージ写真

血圧を低下し、リラックス状態に※2

林野庁の発表によると、スギチップの匂いを呈示し血圧を測定した実験において血圧の低下を確認。
血圧はストレスがかかると上昇することが知られています。
したがって血圧の低下は、スギの匂いにより体が「リラックス」したことを表していると解釈されています。

※1 木の効能を表したもので、感じ方は個人により異なります。
※2 結果には個人差があり、血圧の低下を保証するものではありません。
出典:林野庁ホームページ「科学的データによる木材・木造林野庁のQ&A(林野庁)」より引用

※掲載の「森のサイクル概念図」は、農林水産省の「特集1「木づかい」のススメ(2)」を参考に描き起こしたイメージで、実際とは異なります。
※掲載の写真はイメージで、実際のものとは異なります。