ゲストを迎え、もてなす愉しみ

料理はもちろん、テーブルコーディネートやしつらえ
そして一緒に過ごす時間も合わせておいしいと感じてもらいたい……。
そう語る料理家の竹中紘子さんが開く素敵な集いには、さりげなく心に響くおもてなし術が詰まっています。

1 料理とセッティング

絶妙なタイミング、
インパクトのある料理で
会の雰囲気を盛り上げる

オードブルやサラダが並んだテーブルのセンターに、何かを待っている鍋敷きがひとつ。「ここには何が来るんだろう……」。キッチンから漂ういい匂いも手伝って、期待が膨らみます。「お待たせしました!」という軽やかな声とともに、センターの指定席にサーブされたのは大きなパエリア鍋。色鮮やかな料理を前に、ゲストの表情も輝きます。乾杯前の気分を盛り上げるタイミングの演出。ゲスト同士の距離が縮まり、和やかな空気が生まれます。

自信を持ってサーブできる
つくり慣れたひと皿で
ゲストの心をつかむ

鮮やかなサフランライスに、エビやムール貝、カラフルな野菜をのせたパエリア。竹中家のおもてなし料理の定番です。炊いているときのいい香りは食欲を刺激し、豪華な具材と彩りには誰もがワクワクしてしまいます。竹中さんはパエリアをつくる際、フライパンではなく、鍋を使います。鍋でつくるとサフランライスが均一にふっくらと炊けて、洋風の炊き込みご飯のような味わいに。また、サフランの華やかな色と魚介のうまみをしっかりと引き出すために、スープにトマトを加えないシンプルなレシピで仕上げています。味つけは塩とこしょうのみですが、魚介のだしと香りが最高の調味料となって満足感を与えてくれます。
今回はパエリア鍋に盛りつけましたが、大きなプレートに盛りつけても豪華さが伝わります。トッピングのバリエーションとして鶏もものローストを用意しておくのも、おもてなしのアイデアです。

テーブルコーディネートは難しく考えないで、料理を引き立てるシンプルな器をラフに組み合わせることから始めてみましょう。同じ料理でもオードブルを入れたグラスを白いプレートにのせたり、パエリア鍋を土鍋に変えたり……。器を重ねることで、ぐんとパーティらしくなります。

ダイナミックに盛りつけたデザートで
楽しくおいしいサプライズを

おいしい料理とお酒とともに楽しい時間を過ごし、ゲストのおなかも満足してきた頃、デザートの登場です。クリアなガラスのケーキスタンドに盛りつけたのは、たっぷりのいちごと生クリームが眩しい2段のケーキ。市販のカステラにひと工夫した簡単レシピです。好きなだけ取り分けるスタイルなので、満腹な人もつい手が伸びてしまいます。最後にもう一度、盛り上がる演出でみんな笑顔に。楽しい記憶が刻まれます。

2 しつらえ

ほんの少し華やかに。
いらっしゃいの気持ちを伝える
やさしい空気感を醸し出す

ゲストの方に、「この家、居心地がいい」と感じてもらえたらうれしいもの。竹中さんも「また来たい」と感じた家のしつらえを参考に、心地いい空間づくりを心掛けています。カジュアルで気楽な集まりにしたいなら、豪華なフラワーアレンジメントを用意しなくても、季節の葉ものをラフに生けたり、手軽に入れ替えられるフレームに、ゲストが好きそうなポスターを飾ったりするだけで、素敵な空間になります。ゲストが訪れたら、さっと出せるウェルカムドリンクもうれしいもの。フレッシュハーブのハーブティーが、おもてなしタイムへのスイッチになっています。

- おもてなしレシピ -

魚介のパエリア

材料 (3〜4人分)

  • 米…1.5合
  • ムール貝…4〜6個
  • エビ…4 尾
  • ホタテ…小4個
  • パプリカ(赤・黄) …各1/2個
  • 玉ねぎ…1/4個
  • ニンニク…1 片
  • オリーブオイル…大さじ2
  • 塩・こしょう…各適量
  • イタリアンパセリ(ざく切り)、レモン(くし形切り)…適量

[A]

  • ワイン…1/2カップ
  • 水…1カップ弱
  • サフラン…ひとつまみ

つくり方

  1. 1

    パプリカは1㎝幅に切る。玉ねぎとニンニクは、それぞれみじん切りにする。ムール貝は足糸を取り除き、よく洗う。エビは殻付きのまま、竹串などで背ワタを取る。Aは合わせておく。

  2. 2

    鍋にオリーブオイルをひき、玉ねぎとニンニクを中火で炒める。しんなりしたら米を洗わずに加えて炒め合わせ、Aを加える。

  3. 3

    ムール貝、エビ、ホタテをのせて塩・こしょうで味を調え、フタをして強火で煮る。煮立ったら弱火にして15分蒸し煮にし、火を止めて5分ほど蒸らす。

  4. 4

    器に盛り、パプリカをのせ、好みでイタリアンパセリ、レモンを散らす。

ナビゲーター竹中紘子さん

<プロフィール>
料理家・フードスタイリスト。大学在学中にフードコーディネーターのアシスタントにつき、大学卒業後出版社に勤務。広告営業として勤めたのち、料理家・フードスタイリストとして独立。雑誌や広告のほか、ケータリングや食を主軸とするブランディング、イベントなどを幅広く活躍。素材の持ち味を生かしたオリジナリティ溢れる家庭料理や、ワインや日本酒に合うおつまみレシピ、洗練されたスタイリングが人気。

※掲載の情報は、2017年12月時点の情報です

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