品質管理部

プラウドには数多くの仕事人たちのプロフェッショナリズムと秘めた想いが宿っています。
その中でプラウドの品質を維持しながら常に向上を目指し、住まい手へとつなげる「品質管理部」に話を聞きました。

「品質管理部」とは

住宅としての品質を高めるため、野村不動産がこれまでのノウハウを蓄積し独自に作成したマニュアルをもとに、企画段階から竣工まで様々な工程で性能や品質が保持されているかをチェックする部署。部内には「建築」「構造」「設備」という大きく3つの担当があり、主に「建築」は断熱、遮音、防犯、防水に関わる部分、「構造」は基礎や構造躯体、「設備」は電気や給排水設備など各分野における技術指導や品質管理を実践している。それと同時にマニュアルの改訂業務も担い、日々品質の向上に努めている。

図面上でも現場でも
徹底したチェックが品質を向上させる

野村不動産 住宅事業本部
品質管理部 技術課 構造担当
中神 宏昌

「私にとっては野村のバイブルです」

品質管理部で「構造」を担当している中神さんが微笑みながら2冊の分厚いマニュアルを見せてくれました。『集合住宅設計基準』『集合住宅マニュアル』と題された2冊の表紙は擦れ、中をめくると折れたページや書き込み、あちこちに貼られた付箋——。どちらも使い込まれている様子がひと目でわかります。

「構造」の業務は、まず用地買収の際に構造的な合理性を検証することから始まります。次に、商品企画の段階で、柱や杭の数等の細部に至るまでを検証し、商品戦略チームにアドバイス。さらに各段階での設計内容の確認、杭工事から躯体工事に至る施工段階における品質のチェックを関連部署及び協力業者と共に実践しています。

その時の基準になるのが、設計段階の『集合住宅設計基準』、施工段階の『集合住宅マニュアル』という2冊のマニュアル。2年前、品質管理部に配属された中神さんの最初の仕事は、まずこの2冊の内容を理解することでした。

「疑問点を洗い出すところから始めましたが、最初は読むだけで1週間もかかりました。入社すぐの新人とはいえ、長く野村の現場を担当していただいている施工業者さんの方が弊社の人間よりもマニュアルを熟知しているようでは話にならないので必死でたたき込みました」

社内で肌身離さず持ち歩き、時間を見つけては何度も何度も読み返し、吸収する。先輩社員の後をついていきながらそれを現場でフィードバックし、経験を積む日々は、驚きの連続だったといいます。

「デスクにいる時、マニュアルはいつでも開けるように傍らに置いています」と中神さん。

「まず、マニュアルを見たときには、野村の高い品質管理の意識を実感しました。そして、あらゆる段階でのチェックの多さと精度。例えば『集合住宅設計基準』を使ったデスク上での図面チェックは「基本計画」「基本設計」「実施設計」の3段階で、半年以上かけて行います」

その後、現場に立ち会い『集合住宅マニュアル』を片手に、図面通りに施工されているかを確認します。

「ひとつの建物はゼネコンをはじめ多くの施工業者が現場でつくり上げています。その中で野村の役割はチェック体制の仕組み作りと最終段階のチェック。たとえば1フロアごとに鉄筋を組んでいく『配筋』の状況を、施工者、監理者と野村不動産の各社がチェック。この検査をポイントではなく全行程で行います。建物が大規模になるほど回数も増え、1階の床ができるまでに70回以上現場に足を運んだこともありますが、数十年後の品質を考えると、小さなミスも見逃すことはできないのです」

デスク上での長期に渡る図面チェックを経て、さらに作業現場に移っても通常であれば監理者に任せるような細かい検査にも足を運び、何度も精査を重ねる。この入念なチェックが、品質管理における“プラウド基準”をつくっているのです。

「その基準を司るマニュアルは、自分の中のひとつの指針であり、野村の哲学が書かれていると感じています」

設計図通りに鉄筋が配置されているか確認する「配筋検査」の様子。

60余年の叡智が結集した
マニュアルに込めた想い

建物は人の手によって作られるもの。些細な間違いも生じないようにするために、現場で細かいチェックを重ねながら、マニュアルに書かれた「真意」への理解を深めることが大事だと、中神さんは話します。

「なぜそう書かれているかを深掘りし、理解することで、品質の確保だけでなく進化につながるのです」

品質向上につながるマニュアルの改訂も品質管理部の大事な仕事です。

「改訂は担当者が意欲的に取り組みます。安全性や作業効率を高めるために、施工業者の現場での気付きや設計事務所から募るアンケート、社内関連部署の意見といった作り手の声を集約し、時代ごとに変わる最新の基準を取り入れブラッシュアップさせます」

関わる人全員が共につくり、共に考え、検証と改善を重ねる改訂は、半年から長ければ2年の歳月をかけることも。

現場に出る前の段階の「基本設計」での打ち合わせの様子。

そうして完成するマニュアルには1957年の設立以来、野村不動産が蓄積してきた技術とノウハウ、そしてスタッフの想いが集約されているのです。

「品質管理部の仕事の根幹にあるのは、 “プラウド基準”を私たちから設計者、施工業者、そしてお住まいになられる方にまでつないでいくこと。マニュアルはその為に必要不可欠な架け橋なんです」

「形に残る仕事」という誇りを胸に——。

マニュアルへの理解が深まることで日々の成長を感じるという中神さんは、ある想いを抱いてこの業界に入りました。

「私は大学院時代に、地震の被害調査を行いました。生々しい被害の爪痕が残る現場を通して体感したのは、家造り、マンション造りにおいて最も大事なことは、何よりも『安心して住める』ということ。その安心感をつくりながら人命と財産を守ることが私たちの使命です。なので品質管理部の仕事を通して、ミスやエラーを可能な限り“ゼロ”にする。会議で議論し、あらゆる段階で徹底的にチェックをし、現場に落とし込みながらマニュアルを改訂する、というすべての取り組みは、そこにつながります」

社内でデスクワークをしながら、現場にも飛び回る中神さんの業務は多岐に渡ります。ある一週間を見ると、月曜は早朝から大雨の中、都内の大規模工事の現場に立ち会い、午後は社内でマニュアル改訂会議。週の半ばには各作業の進捗の報告や問題点を議論する全体会議の司会を務め、週末は始発の新幹線で関西の現場へ。

関東圏だけでなく支社のある大阪や名古屋、仙台の現場に訪れることも。2週間に1回、社内同好会のバドミントンに参加し、リフレッシュしている。

「ハードな時期は大変ですが、完成した建物を目の当たりにした時、疲れが吹き飛びますね。最初は紙に書かれた図面だったものが、多くの人の力と知恵を合わせて形になり、街に残っていく。その達成感を感じた時、この仕事をやっていて本当に良かったなと思います。これからもお住まいになる方だけでなく、街の人に長く愛される建物に携わっていきたいですね」

<プロフィール>
愛知県出身。2016年入社。建築事務所を経営していた父の影響から建築を志す。学生時代は耐震について研究。大学院卒業後に設計事務所で構造設計を担当。「設計だけでなく、現場にも立ち会い、お客様と近い立場で建築に関わりたい」という思いから、野村不動産に転職。好きな言葉は、「学而時習之(学びてときにこれを習う)」

※掲載の情報は、2018年4月時点の情報です

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