プラウドシーズン街並み照明ガイドライン 前編

「永く愛される街並み」を掲げる一戸建分譲住宅プラウドシーズン。
その昼の美しい風景を夜の街並みでも実現する取り組みがはじまっています。
「街並み照明ガイドライン」は、夜の風景をどう変えたのか。
“デザインされた街の光”の魅力を紹介します。

1 街の光をデザインする

心に優しい灯りをともす
「帰りたくなる」街へーー

プラウドシーズン東村山 2016年4月竣工済

昼の美しい風景を夜に実現する試み

プラウドシーズンは、「永く愛される街並み」を提供する戸建てブランド。一邸一邸が個性豊かなデザインを主張しながら、屋根や壁の色調を統一。さらに、優雅なコーナーウォールや彩り豊かな樹木を配する等、全体が調和する街並みを作り出してきました。そのトータルで美しい風景を夜に実現する取り組みが「街並み照明ガイドライン」です。

プラウドシーズン横濱洋光台 2017年9月〜12月竣工済

毎日、仕事に疲れて帰った時に待っているのは暗い街——。一般的な住宅街の照明は、建物の照明は居住者、防犯灯は行政、と所有が異なります。そのため、全体での計画が建てられず、夜は必要最低限の防犯灯や玄関灯がまばらについている「さびしい」イメージが拭えませんでした。また、暗い住宅街の夜道は怖く、防犯面でも心配があります。

家族をあたたかく迎える
夜の街並みをつくる

そこで街づくりのプロである野村不動産と光のプロであるコイズミ照明がタッグを組み、建物、道などの外構部分、防犯灯までトータルで美しい夜の街並みをデザインする「街並み照明ガイドライン」を策定。家族が「帰ってきたくなる」街並みを実現しました。照明を個々の家に任せるのではなく、街に合わせた光や最適な光量の調整など、細やかに検証して導入。こうした照明計画を住宅地で展開した例があまりなかったことが、2017年度グッドデザイン賞受賞に繋がりました。

従来までの照明計画

建物、外構、防犯灯が分断。それぞれがバラバラに照らし、統一感はない。

街並み照明ガイドラインの照明計画

それぞれが効果的に照らし、街全体の照明を美しくデザインする。

2 バランスが調和した灯り

明るさを確保しながら
「美しさ」を体感する

プラウドシーズン横濱洋光台 2017年9月〜12月竣工済

街の灯りを3つの要素に分類

表札を見せるための玄関灯や防犯のための街灯、家から漏れ出る光など、夜の街並みは様々な光で照らされています。「街並み照明ガイドライン」では、その灯りの役割を「環境光」「目的光」「演出光」の3つに分類しました。

  • 街全体の照明でつくる環境光
    心がやすらぐ電球色で細部まで明るく

    屋内では一つの照明がベースとなり全体の「環境光」をつくりますが、夜の街並みでは一つの照明が全体を照らすことは不可能。なので、すべての照明が環境光の要素になり得ます。赤い夕陽の時間から人間は休息に入るので、街全体の照明はあたたかみのある電球色に統一。さらに、玄関は床だけではなく壁にも光を当て、明るい面を広くする等、細部も美しく照らします。その灯りは人の手の届く範囲に配置することで心理的なやすらぎを演出します。

  • 夜道の安全を確保する目的光
    機能性に富みながら快適性も追求

    足元の光や玄関先のポーチライトなどの「目的光」は、安全を確保する機能性だけではなく「快適性」も考慮。人間の目は暗がりにいる時にまぶしさを感じやすくなります。そこで、人感センサーでつく灯りは、常にほんのり点灯していて、人が通るとフル点灯するまでゆっくり明るくなる仕組みに。急激に明るくなって目を刺激するストレスを軽減しました。他にも照明器具は光が直接見えない器具やフードをつけることで、夜道との明るさの差をやわらげる等の工夫を凝らします。

  • 歩きやすい街をつくる演出光
    街それぞれが映える光のリズムとメリハリ

    光はランダムな配置ではなく、飛行場の滑走路のライトのように方向性があると、人はその流れに沿いたくなるもの。さらに進む先の延長線上に目標となる光をつくると奥へ進みやすくなります。街並みにもこういった心理的効果を取り入れた「演出光」を配することで歩きやすくなります。さらに、街それぞれの形状に映える演出光を取り入れることで、街並みごとに景観のメリハリをつくります。

3つの要素をバランス良く調和させることで
“美しい夜の街並み”を生み出す

プラウドシーズン吉祥寺本町 2017年5月竣工済

灯りを分散させて
空間を豊かに演出する

このように、プラウドシーズンでは、光の役割を「環境光」「目的光」「演出光」の3つに分類した上で、「多灯分散」スタイルを取り入れました。これは、一つの強い光ではなく、低ワットの様々な照明器具を分散して配置することで豊かな空間を演出する手法。「街並み照明ガイドライン」では、屋内照明で使われるこの手法を、住宅業界で初めて屋外照明に取り入れました。やさしく灯されたそれぞれの光が調和し、歩いていると包み込まれるような心地良さを感じます。

3 「共感」が愛着を生む

手間とコストを最小化
暮らす人に寄り添う照明

プラウドシーズン下石神井 2017年12月竣工済

自動点灯で灯りをつける
手間をなくす

夜の街並み全体を明るくするためには、毎日、夕方に灯りをつける必要があります。その手間を暮らす人に強制するようでは、継続して灯りをともし続けられる街にはなりません。そこで、暮らす人が運用しやすい仕組みを構築し、日々の生活の延長線上に「美しく安全な街並み」が生まれるようにしました。

そのひとつが“自動点灯”です。周辺が暗くなったことを感知する照度センサーを各家に設置し、自動的に灯りがついて街並み全体が明るくなる仕組みを取り入れ、暮らす人の手間をなくしました。
さらに、一灯一灯もれなく灯される照明は統一感のある景観を作るだけでなく、夜道をおだやかに照らすので暗がりを歩く不安もなくなります。

夕方になるとほんのり点灯

効率的に配置した
LED照明器具で電気代を大幅削減

また、「多灯分散」といっても、単純に照明器具を増やすわけではありません。効率的な配置と電気代が節約できるLED照明を取り入れる等、ランニングコストも最小化する器具を選び、家々から漏れる灯りを共有。やさしく浮かびあがるそれぞれの灯りが作用し、自然と心が落ち着く空間を作り出しています。

電気代を大幅に削減
※試算条件:1日あたり12時間点灯(18:00〜翌朝6:00)、1kwh電気代23円、照明器具数3灯
コイズミ照明が算出したもので、上記金額は参考となります。

暮らす人に育まれる
街並みへの愛着

心地よい灯りを共有するだけではなく、手間とコストという現実面での負担も最小化することで、実際にお住いの方は美しい街並みへの愛着を生んでいるようです。

プラウドシーズン淵野辺 I様

「ここを買う決め手のひとつに、夜の街並みの美しさがありました。街全体ですごく明るく、街灯が暖色で統一されているからあたたかい印象もある。毎日『帰ってきたな』とほっとできて、街にやさしさのような安心感が漂っています。街全体の美しさも個々の家の財産として還元されているな、と日々実感しています」(I様)

「街並み照明ガイドライン」があることで、暮らす人の「家に帰ると安心」という実感が「街に帰ると安心」に変わりました。その街並みの美しさと安全を自分たちで作っていくという意識が芽生えているようです。

プラウドシーズン淵野辺 O様

「お隣が帰ってきた時に明るい方がいいだろうと思い、カーテンを閉めるときは庭のライトを点灯するのですが、そういった『光を街に提供する』という意識が、住民全体にあると感じています。コストに関しても負担に感じないのは電気代が安いこともありますが、みんな夜の景観維持に対して価値を感じているからではないでしょうか。それが結果として街の高級感や住みやすさにつながっていると思います」(O様)

自動点灯システムがきっかけとなり、「街が明るい」という体験をした人が「他の人のためにも灯りをつけよう」という気持ちになり、明るさが連鎖する。その効果は街並みの美しさだけでなく防犯にも繋がっています。

「街区レベルで照明が考えられているから、住むうえで防犯に対する不安はありませんね」(O様)

景観面だけでなく生活に寄り添った仕組みを取り入れ、 暮らす人の“共感”によって美しい夜の街並みをつくる「街並み照明ガイドライン」。 後編ではこのプロジェクトを計画、構築したメンバーに実現に至るまでのプロセスや思いについて語ってもらいます。

※掲載の情報は、2018年3月時点の情報です

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