自由で柔軟な間取りを実現する新スタンダード「ミライフル」

真に必要な住まいの安心・安全とは何なのでしょうか。その課題を追求し、生まれたのが「プラウドタワー木場公園」の取り組みである「ミマモルタワー」です。前編では、緑地を増やして開かれた空間に、住民だけでなく地域をも視野に入れ、地域の防災の一端を担うことで高層マンションにおける新たな可能性を提示した「プラウドタワー木場公園」の試みをご紹介します。

1 公園を緑でつなぐ

二つの公園を緑でつなぐ、
新しい発想のタワーマンション。

緑と水に恵まれたロケーション

“木場”という地名が物語るように、隅田川河口のこの土地は、かつて貯木場として大都市・江戸の発展を支えてきました。明治以後、その役割はさらに川下に位置する新木場へと移り、埋立地となった貯木場は、約24ヘクタールの緑豊かな「木場公園」として生まれ変わりました。さらに運河の跡地には、江戸時代の風景をしのばせる石積の堀割を残したL字型の「木場親水公園」が整備されています。

木場親水公園から望む「プラウドタワー木場公園」

この、二つの公園に挟まれたエリアが、「プラウドタワー木場公園」の建設予定地でした。
水と緑に恵まれた絶好のロケーションを最大限に活かし、木場公園と木場親水公園という二つの公園を有機的に結びつける存在になれないものか……。こうした願いから建物の配置と配棟、デザインが構想され、タワーマンションにするという計画が生まれました。

公園の緑を連結させる風景

27階建てのタワー形状を採用することで実現したのは、まず、全敷地の約半分を周辺住民も使用できるオープンスペース(公開空地)として確保できたことです。建物西側に広くとったシーズンズガーデンには、既存樹である樹高約20mのケヤキとイチョウを残したほか、約60種900本の植栽を施し、ステージにはテーブルと椅子も設置。二つの公園の豊かな緑を途切れることなく連結させる風景を目指しました。小川を模してゆるやかなカーブを描く遊歩道は、周辺住民の方の散歩コースにもなっています。

公開空地(シーズンガーデン) の既存林に見守られた遊歩道
木場親水公園を眺める憩いのスペース、ステージ(サニーパティオ)

さらに、敷地南側には壁面緑化を施した約70mの「貫通道路」を敷設。西側の親水公園にかかる橋と、東側の木場公園に面する三ツ目通りを結ぶ形で緑の歩道がつながりました。従来はここを行き来することができなかったため、迂回を余儀なくされていた周辺住民の利便性を高めることにも役立っています。

緑の環境をつなげる工夫としては、ほかにも、敷地東側の三ツ目通り側にも樹木を植え、道路側の街路樹との調和によって緑のトンネルを実現。夏の陽射しを和らげる木陰を提供しています。

2 地域に開かれたスペース

地域に開かれたスペースで、
コミュニティとともに見守る。

公園と敷地を階段で
ゆるやかにつなぐ

プラウドタワー木場公園の北側に接する親水公園の一角には、夏になると「じゃぶじゃぶ池」がオープンします。その敷地は約1.5mの高低差があり、境界線には高い壁と、一部には護岸跡が残されていました。この高低差の地形を活かし、高い壁を撤去して、マンション敷地と公の施設である親水公園とをゆるやかにつなぐ形で、幅約15mのオープン階段を5ヵ所設置しました。

竣工から約1年が過ぎた2018年夏、じゃぶじゃぶ池には猛暑の中で水遊びに熱中するおおぜいの子どもたちと、南側の階段に座ってそれを見守る親子連れの姿がいつも見られました。

また、オープン階段に面して、マンションの一角にはオープンカフェも開店。住民のみならず、じゃぶじゃぶ池で遊んだ後に一息つけるスペースとして利用されています。今後は、パブリックビューイングの会場として、あるいは地域のお祭りの際のイベント会場やバックステージとして、さまざまなコミュニケーションの可能性を秘めたスペースとして活用されることでしょう。

地域に開かれたスペースで
住民と交流

地域に開かれた緑豊かなオープンスペースと、敷地内外を結ぶ遊歩道や貫通道路の存在によって、地域住民とマンション住民との交流が自然に生まれることは、マンションを含む地域全体の安全と安心を高めることにほかなりません。
夜には敷地全体がライトアップされ、タワー頂部の冠状照明は、地域の安全を守る灯台のような存在感を提供しています。

3 街を見守る「物見櫓」

街を見守る「物見櫓」として、
地域への貢献を目指す。

消防署と連携した安全確認

東、北、西の三方を公園に囲まれたプラウドタワー木場公園ですが、残る南側に位置するのが深川警察署と深川消防署。こうした立地条件から実現したのが、消防署と連携をはかり、建物屋上を街全体を見渡す安全確認のために使用するという構想でした。

その活動内容は、東京23区内に震度5以上の大規模な災害が発生した際などに、消防隊員が屋上に上がり、周辺の状況について実態把握や安全確認を行うというもの。つまり、文字通り「物見櫓」としての役割を果たすことになるのです。万が一の災害時に備え、一年に一回は訓練も実施されます。

災害時への備えで地域貢献

また、マンション建物内に災害用格納倉庫を設置し、災害時に備えた生活必需品、物資、資材などを収納するスペースや、近隣住民へ避難スペースを提供するなど、地域への貢献を強く意識した設備を備えています。
今後は、町内会や自治会、管理組合などが合同しての自主防災組織を結成し、消防署と連携を計っていくことで、まさに“街の防災拠点”としての新しいタワーマンションの在り方を目指しています。

地域の安全を灯台のように“ミマモル”

こうした試みは、マンション住民にとっては今すぐに実感できるメリットとは言えないかもしれません。しかし、これからのタワーマンションとは、住む人のステイタスを表すものから、街の安全・安心を見守る存在へと変わっていこうとしています。
タワーマンションにすることで、緑にあふれたオープンスペースが実現し、その中を結ぶ新しい動線が生まれ、人が行き来することで視認性が高まり、地域の安全と安心が高まっていく。その地域の安全を、灯台のようなタワーが、屋上からいつも見守っています。
この「ミマモルタワー」という構想がどのような経緯を経て生まれたのか。後編では、実際に構想に携わった担当者にインタビューし、そのバックストーリーをお伝えします。

<グッドデザイン賞とは>

グッドデザイン賞は、さまざまに展開される事象の中から「よいデザイン」を選び、顕彰することを通じ、私たちの暮らし、産業、そして社会全体を、より豊かなものへと導くことを目的とした公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「総合的なデザインの推奨制度」です。グッドデザイン賞を受賞したデザインには「Gマーク」をつけることが認められます。「Gマーク」は創設以来半世紀以上にわたり、「よいデザイン」の指標として、その役割を果たし続けています。

受賞作品一覧はこちら

ミマモルタワー ~プラウドタワー木場公園~後編 >

※掲載の情報は、2018年12月時点の情報です