名古屋駅から徒歩15分という好立地に誕生した「テラッセ納屋橋」。タワーレジデンス「プラウドタワー名古屋栄」を中心に、スーパーマーケットやスポーツジムなどのテナントに加え、新聞社や銀行が支店を構える複合施設です。
竣工から2年を経て、マンションと商業・オフィス施設が一体となったコンパクトシティが、いかにして地域とつながり、「心地よい賑わい」を生み出しているのか、その取り組みをご紹介します。

1 人と人をつなぐ工夫とは?

水辺を望むテラスと、住宅棟へと続く貫通通路が、
住む人、働く人、憩う人をつなげていく

「テラッセ納屋橋」では、マンション住人をはじめ、レストランやスーパーマーケットを利用しに訪れる人、会社や店舗に通勤する人などが、ゆるやかに交流ができる環境を目指しました。

そのための第一の工夫が、テラスの存在です。堀川の遊歩道から「テラッセ納屋橋」敷地へと自然に続く1階テラス、水辺を見下ろす2階デッキ、3階屋上テラスという三層のテラスを作ったことにより、自由な行き来が可能になり、名古屋では貴重な広々とした親水空間が実現しました。

納屋橋周辺では、以前から近隣のまちづくり組織が納屋橋活性化に向けて活動していました。 テラスでは、マンション住人とテナント、そしてそれらの近隣まちづくり組織が協力してさまざまなイベントを開催。ふだんは憩いの場として親しまれつつ、イベント開催時にはより積極的な「賑わい」を生み出す場となっています。

プライバシーを確保しながら、
地域にも貢献する貫通道路

もうひとつは、遊歩道からテラスを経て、「プラウドタワー名古屋栄」のエントランス前を横切って通り抜けできる貫通道路を設置したことです。この通路は幅5~6mの余裕を持った設計になっており、将来的にはマルシェなど小規模なイベントの開催も可能。この通路があることで、夜間にも照明や人通りが確保され、マンション住人が安心して暮らせる環境が実現しました。

もちろん、違法駐輪やゴミ放置がないようテナント側でも配慮を怠らず、開店時間の調整も行うなど、互いに譲り合う共存共栄の形が実現しています。

2 「賑わい」を生み出すための組織作り

全国でも珍しい
住民・企業・近隣の3者が連携した活動

テラッセ納涼祭

「テラッセ納屋橋」では、マンション住人が「テラッセ納屋橋住民交流会」を、商業施設やオフィス等の地権者とテナントが「テラッセ納屋橋発展会」を結成。これらに加えて近隣のまちづくり活動の連携組織である「川縁会」も一体となり、賑わい創出という共通の目的のもとに活動しています。

住民・企業・近隣の3者が、ひとつのテーブルにつくことによって、新たな「賑わい」を生み出すためのアイデアや意見が生まれてきます。そうして実現したのが、商業施設の屋上広場を使い、脳トレしながら交流する「シナプソロジー体験会」や「野外映画上映会」。これらはマンション住人が主体となってテラス空間で上映を成功させた画期的な試みとなりました。

かつての“寄り合い所”のような活動拠点

マンション住人とテナント、近隣のまちづくり組織の意見をとりまとめ、調整役を果たしているのが、まちづくりのプロフェッショナルであるシグマ開発計画研究所です。「テラッセ納屋橋」の計画当初から3年間、近隣を含めた交流の可能性を考え、持続して「賑わい」を作り出すためのアドバイスを行い、最終的にはマンション住人とテナント、近隣のまちづくり組織だけで運営し、周囲にその活動が広がっていくような体制をつくれるようサポートしています。

シナプソロジー体験会
エリアマネジメントオフィス

こうした交流の拠点となっているのが、商業施設の3階に設けられた「エリアマネジメントオフィス」です。ここは、マンション住人とテナント、近隣のまちづくり組織が連携する拠点です。誰もが気軽に、新しいアイデアや相談事を持ち寄り、議論する。賑わいの種が生まれる場所となっています。これにより連携がスムーズに取れ、お互いに気遣い合う良い関係が生まれています。

3 繁栄の先に見えてきたもの

納屋橋の繁栄を今に受け継ぐ、
未来へ向けてのまちづくり

フラワーフェスティバル

「テラッセ納屋橋」を舞台にした賑わいづくりの活動や近隣のまちづくり組織の数々の活動によって、今や納屋橋エリアは風情ある親水空間として名古屋市民の注目スポットとなりつつあります。今後も「テラッセ納屋橋」は、まち全体の賑わいを広げていく拠点となるべく活動を続けていきます。

レトロ納屋橋

ハード面、ソフト面でのさまざまな取り組みによって、これからの時代を彩る「賑わい」を作りだしている「テラッセ納屋橋」。この「賑わい」が今後も継続していくことが快適な暮らし、住みやすさを実現し、まちそのものの発展にもつながります。
マンション住人とテナント、近隣のまちづくり組織が力を合わせた新しいアイデアの実現が、今も進められています。

<グッドデザイン賞とは>

グッドデザイン賞は、さまざまに展開される事象の中から「よいデザイン」を選び、顕彰することを通じ、私たちの暮らし、産業、そして社会全体を、より豊かなものへと導くことを目的とした公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「総合的なデザインの推奨制度」です。グッドデザイン賞を受賞したデザインには「Gマーク」をつけることが認められます。「Gマーク」は創設以来半世紀以上にわたり、「よいデザイン」の指標として、その役割を果たし続けています。

受賞作品一覧はこちら

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※掲載の情報は、2019年10月時点の情報です
※一部、表現に誤りがありましたので訂正いたしました