「横浜の中心で、海とともにある暮らしがしたい」──東神奈川は、その夢の実現に一番近い街です。港町ヨコハマの風情を濃厚に残しながら、臨海部再生プランが進み暮らしやすさの増す、東神奈川をご紹介します。

1 横浜 東神奈川の街を歩く

海とともに暮らせる街

東神奈川駅周辺

東神奈川の街は、併走するJRと京浜急行の線路を境にほぼ東西に分かれていて、東側はベイエリア、西側は古くから続く市街地となっています。
JR東神奈川駅の改札口を出て左に曲がると東口。明るいタイル貼りのペデストリアンデッキに出ます。この辺りは先行して進んでいた再開発がほぼ完了。快適に整備され、機能性もアップしました。生鮮専門店からフィットネス、病院まである駅ビル「CIAL PLAT」や商業ビルが完成し、コンサートホールとギャラリーを備えた文化施設「かなっくホール」や保育園もできました。

反町公園

駅前から東に進むと国道15号線(第一京浜)。渡って少し歩くと目の前に運河が現れます。晴れた日には水面が輝き、小さな船がいくつも停泊しています。既に海の気配が濃厚です。
このまま真っ直ぐ進むと瑞穂埠頭。数々の映画やドラマに登場した「バー・スターダスト」があります。

南隣の山内埠頭に向かうと、運河に沿って散策路が整備されています。頬を撫でる潮風と、ちょっとノスタルジックな港の風情が気持ち良い道です。

コットン大橋

臨海部の再生プランで
海に開かれた新たな街づくりを

この先のJRの貨物線の踏切を渡ると真新しい街に出ます。コットンハーバー地区です。ここには大きな造船所などがありましたが、再開発によって生まれ変わりました。テニススクールやヨットハーバー、スパなど、生活を愉しむための施設が揃っています。

気持ち良い潮風とベイエリアの風情。交通アクセスに優れ、再開発によって今後さらに利便性が増すことへの期待感。たくさんの顔を持つ東神奈川は、ノスタルジックな横濱が好きな方も、未来に胸を躍らせたい方も、きっと好きになる街です。自転車で散策するのもお勧めです。みなとみらいや中華街はすぐそこです。

2 新しい風

ハマの市場が市民に開放される日

市場といえば東京の豊洲。そんな風潮がありますが、横浜にも立派な市場があります。JR東神奈川駅の東口から歩いて15分ほどのところにある「横浜市中央卸売市場本場」です。
扱う品物は魚や野菜、卵など。敷地面積は東京ドーム約2.5個分。370万人超の横浜市民の食を支える重要な拠点です。
それだけではありません。近隣の人たちにとってこの市場は特別な場所。それは、ここならではの楽しみがあるからです。

横浜市中央卸売市場本場水産物部の入口

それが月に2回行われる市場の一般解放日「ハマの市場を楽しもう!」です。施設を体験できる「市場探検隊」、大迫力の「マグロの解体ショー」、魚のプロがレクチャーする「おさかなマイスター講座」や「お魚さばき方教室」などなど、豊富なプログラムが大好評。この日は一般客も市場の中で買い物ができるのも嬉しい限り。毎回300〜500杯用意して無料で配る「魚河岸汁」には大行列ができ、1日に800〜1000人ほどの来場者があるという大盛況ぶりです。

「一般解放日で一番人気なのは1回300円の『地魚の詰め放題』です。捕ってきたばかりの神奈川の地魚を水槽の中にバーッとあけてね、『はい、スタート!』でつかみ捕りしてもらいます」

そう話してくれたのは、横浜魚市場卸協同組合(横浜市中央卸売市場本場水産物部で活動する仲卸業者の組合)の理事長も務める布施是清さんです。

老舗鮪問屋3代目で理事長の布施是清さん
1月19日の一般解放日にはワタリガニの汁が配られた
魚河岸汁

卸売市場というのはプロを相手にする場所で、一般の人は入れません。なぜこのイベントをはじめたのでしょうか。

「魚、食べてますか? マグロの初セリで3億超だとか、話題になってますが、魚離れは進んでますよ。でもね、魚が身体にいいってことは誰でも知ってる。だから、新鮮な魚の美味しさ、さばき方、調理のコツ、そういったものをちょっとでも知ってもらえれば、魚を好きになってもらえるんじゃないか、もっと食べてくれるんじゃないか。そう考えて、PRとしてこのイベントをやってるんです。まぁ、やってる我々も楽しんじゃってるんですけどね」

魚のことを知ってもらえば、魚食の普及や市場の活性化につながる。

「経済だけの問題じゃないんです。『魚を食べる』というのは日本の食文化の基本です。食文化を守り、伝え、発展させていくことも市場の重要な役割です。格好よくいえば、我々は『食文化の伝道師』なんですよ」

おさかなマイスター講座

横浜近海の魚を
食べる買う体験する

マグロのセリを疑似体験

それにね、横浜の市場には大きな強みがあるんです」と布施さんは続けます。

「ズバリいうと、新鮮だということ。横浜の市場には、東京湾のアクアラインより南側、そして、三浦半島から伊豆半島までの相模湾、これだけ広い範囲の海で捕れた魚が入ってきます。それが新鮮なまま魚屋さんに並び、料理屋さんで味わえるんです」

お魚さばき方教室

横浜は先進的な街。160年前の開港から、新しいものをすぐに取り入れ、独自に発展させてきました。横浜市中央卸売市場にも同じ事がいえます。ここは東日本で最初にできた中央卸売市場で、定期的に開催する一般解放日は全国に先駆けて2008年に始めました。また、車内で調理して提供するキッチンカーでイベントに参加したり、豪華客船が停泊する、あの「大さん橋」でのフリーマーケットを実現させたりと、アイデアと実行力で次々と新しいことにチャレンジしてきました。

次は市場の隣に賑わい施設を造って、全国各地の漁港や農産地の人たちが出店するアンテナショップを開きたいと考えてるんです。お勧めの産品や新しい商品を紹介して、近隣の人たちに味わってもらい、『これ美味しい! どこで買えるの?』『この市場で扱ってますよ』ってね。こういうスポット、これからのために絶対必要ですよ」

食文化という伝統を守りつつ、常に未来のことも考え、市民との触れ合いを積極的に楽しんでいる。こんな人たちがいる市場があることも、横浜、東神奈川の魅力のひとつです。

「私はね、この市場の名前を変えたいんです。『みなとみらい市場』ってね。『未来』という言葉を付けたいんです」

そう語る布施さんの目はキラキラと輝いていました。

写真:街を歩く:薮崎めぐみ

新しい風:櫛引典久

3 街のおさらい

※掲載の情報は、2019年2月時点の情報です