プラウドが生まれる街等々力

世田谷区には魅力的な邸宅街がいくつもありますが、その中にあって「等々力」は特別な存在です。東京23区ただ一つの渓谷「等々力渓谷」がもたらす潤いと、「二子玉川」と「自由が丘」に気軽に足を延ばせる好立地。落ち着きをベースに賑わいを自分らしくミックスさせる、そんな暮らしができる街「等々力」を歩きます。

1 等々力を歩く

渓谷のある街、等々力で
豊かな自然に囲まれて暮らす

最寄り駅は東急大井町線の「等々力」駅。2駅4分の「二子玉川」駅で東急田園都市線に、3駅5分の「自由が丘」駅で東急東横線に、それぞれ乗り換え可能。ビッグターミナル「渋谷」駅を経由して、都心へ郊外へ、スムーズにアクセスできます。「等々力」はバス路線も充実しています。駅付近には6つのバス路線が通り、中には「東京」駅に向かう路線も。自分らしく移動できる街です。

高感度な品揃えで知られるスーパーマーケット「紀ノ国屋」が目黒通り沿いに
高感度な品揃えで知られるスーパーマーケット「紀ノ国屋」が目黒通り沿いに

「等々力」駅はノスタルジックな駅。丁寧に手を掛けて維持されて来た駅舎からは、邸宅街の駅に相応しい安心感が感じられます。踏切をくぐって街へと足を踏み出すと商店街。「等々力渓谷商店街」には日常の買い物や食事で頼りになる店が揃っています。「成城石井」「スーパーバリュー」などのスーパーマーケットやドラッグストアもあります。

広い店内でゆったりとすごせる「RITUEL等々力店」。朝食やランチプレートも人気です

自然を身近に感じ
心も体もやすらぐ街

「等々力渓谷」は「等々力」駅の南口から徒歩3分ほどで入ることができる(樹木整備のため、現在、一部エリアが通行止め。令和7年度中に全面開放予定)
「等々力渓谷」は「等々力」駅の南口から徒歩3分ほどで入ることができる
(樹木整備のため、現在、一部エリアが通行止め。令和7年度中に全面開放予定)

フランスの伝統的な技術で焼き上げたパンはもちろん、カフェとしても人気の「RITUEL等々力店」、「等々力渓谷」を眺めながら食事ができる老舗イタリアン「OTTO」など、上質で個性的な店が多いのもこの街の特徴です。

「等々力渓谷」のすぐ横で四半世紀以上愛されてきた「OTTO」。本格ピザ&パスタと大きな窓に広がる渓谷の眺めはここならでは

駅周辺から歩を進めると街は落ち着きの色を濃くしてゆきます。戸建て中心の家々に、ところどころに大邸宅。公園や緑も多く、潤いを感じさせる街並です。長さ1キロメートルに渡る「等々力渓谷」は街の人々の憩いの場。清らかな谷沢川の流れを囲むように木々が茂り、清々しい空気が満ちる、東京23区内にいることを忘れてしまいそうな空間です。「等々力不動尊」「不動の滝」「日本庭園」などもあり、家族と、時には一人で、豊かな時間を過ごすことができます。

「等々力渓谷」は紅葉の名所としても知られている。晴れた日には展望台から富士山が見える
「等々力渓谷」は紅葉の名所としても知られている。晴れた日には展望台から富士山が見える

公立、私立、インターナショナルスクールまで、学校や教育施設も付近に集積。緑と公園の多さと相まって、子育てしやすい環境です。落ち着いた暮らしを営みながら、「二子玉川」と「自由が丘」を普段使いできる「等々力」は、静けさと便利さを兼ね備えた街です。

2 新しい風

思いのこもったスイーツで
等々力から世界へ

東急大井町線をご利用の方なら皆さん気になっていらっしゃるのではないでしょうか。北側の車窓、「等々力」駅のあたり。モノトーンでシックにまとめられた建物にひっきりなしに人々が吸い込まれ、行列もできています。実はここ、いま評判のケーキ屋さん。生菓子や焼き菓子はもろん、店内で提供している「パルフェビジュー®」(宝石のようなパフェ)も大人気の「PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI」です。

まるで美術館のような「PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI」の店内。グレイッシュなインテリアは「ケーキが主役」という考えから
まるで美術館のような「PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI」の店内。グレイッシュなインテリアは「ケーキが主役」という考えから

「車窓から見かけて訪ねてくださったとのこと、ありがとうございます。実はそういうお客様、けっこういらっしゃるんですよ」

シェフパティシエールの岩柳麻子さんはそう言って笑顔で迎えてくれました。岩柳さんがこの場所に出店してから今年で10年になるそうです。

シェフパティシエールの岩柳麻子さん。クリスマスを控えた忙しい時期に笑顔で対応してくれた
シェフパティシエールの岩柳麻子さん。クリスマスを控えた忙しい時期に笑顔で対応してくれた

「私は東京の生まれで、通った高校がこの近くでした。建築家の夫は山梨出身ですが、大学が近くで、このあたりを二人で歩きながら、『等々力』でケーキ屋さんをやりたいね、ってよく話していたんです」

岩柳さんのお菓子作りのコンセプトは「インスピレーションの始まりはあなた」。
出会ったヒトやモノ、経験したコトから得たインスピレーションがおいしく美しいお菓子となって開花する

岩柳さんはなぜ「等々力」に惹かれたのでしょうか。

「おじいちゃんおばあちゃん、お父さんお母さん、子どもたちみたいな3世代が暮らす街で、近所の人たちに愛されるケーキ屋さんをやりたかったんです。『等々力』は代々暮らしていらっしゃる方が多い住宅街で、あたたかく親しみやすい雰囲気もあって、ぴったりだと思ったんです」

人気店となった現在、多くのスタッフが働いている。彼ら彼女らも岩柳さんのインスピレーションの源泉
人気店となった現在、多くのスタッフが働いている。彼ら彼女らも岩柳さんのインスピレーションの源泉

はじまりも今も
街の人に愛されるケーキ屋に

岩柳さんのパートナー、建築家の宿澤巧さんの実家は山梨県の果物農園。果物を知り尽くした宿澤さんの知識と経験も岩柳さんのお菓子作りの重要な要素

岩柳さんの見立ては当たり、いまや「等々力」エリアに3店に増えました。といっても同じスタイルで3店作ったのではなく、それぞれの店でコンセプトが違っているのが岩柳さんらしいところ。2店舗目の「ASAKO IWAYANAGI PLUS」は、1号店でできなかった、焼菓子を中心にジェラートやチョコレートなどを扱う店。3店舗目の「ASAKO IWAYANAGI SALON DE THÉ」はイートイン中心の店で、モーニングやランチなどをゆったりと楽しむことができます。

イートイン中心の「ASAKO IWAYANAGI SALON DE THÉ」。スイーツに加え、食事メニューも充実している
イートイン中心の「ASAKO IWAYANAGI SALON DE THÉ」。スイーツに加え、食事メニューも充実している

岩柳さんと宿澤さんは山梨県郊外への出店も計画中。古民家を改装した店で畑で食材を育て、ファーム・トゥ・テーブルでの提供を考えている

岩柳さんはいま、「等々力」にもう1店計画中です。

「日本や世界から集めた美味しいものを販売するお店です。私たちの看板メニューのひとつ『パルフェビジュー®』では日本全国の農園から取り寄せた季節の果物を使っていますが、月替わりですので、翌月には果物が替わるんですね。せっかくよい食材や生産者さんと出会えたのに、お付き合いが終わってしまうのは残念だとずっと思っていました。また最近は、地方自治体の方から食材のご紹介を受けたりといったことも多くなりました。そこで、地方の美味しい果物や食材を販売するお店を作りたいと思ったんです」

新しい店では、果物に限らず、調味料やお酒なども販売。さながら食材のセレクトショップのようになる予定です。扱う商品は岩柳さんというフィルターを通したものですから、大いに期待が持てます。新店は今年の夏から秋にオープンの予定です。
甘く美しいお菓子で「等々力」の街に魅力を加えてきた岩柳さん。豊かな発想でこれからもこの街をさらに活気づけてゆくことでしょう。

取材協力:PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI

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※掲載の情報は、2025年3月時点の情報です